服飾専門学校への入学を検討している方、また身内が検討している方
デザイナー、パタンナー、バイヤー、スタイリストなどファッション業界で働きたいけど、卒業すればなれるのか?
学校の入学案内の担当者はもちろん良い事言うけど......それを信じていいか?
デザイナー(など)になれるのは、ほんの一握りの選ばれし人だけではないか?
服飾専門学校ESMOD東京校を卒業し、実際にマルイ・ルミネ・パルコなど全国50店舗あるメンズカジュアルブランドの企画デザイナーに新卒入社している業界9年目のもれっちが、服飾専門学校をぶっちゃけます。
目次
服飾専門学校を卒業して就職出来る?ファッションデザイナー
- デザイナー・パタンナーなどの技術職
- バイヤー・プレス・スタイリストなどなど
もちろん才能やセンスにも左右されますが、やりたい仕事を得るために、正しい努力を継続すればなれない事はないというのが感想です。
技術・知識面でどのくらい努力をしなければならないかは、才能やセンス次第ではありますが、
自分の場合、絵下手くそ、センスは人並みのデザイナー志望
学生だった3年間は食事と寝るとき以外は常に作業をしたり作品を作っていて、常に今抱えているデザインの課題の事を頭に置いてアンテナを張っていました。
課題が多く学校がとても厳しかったので、徹夜しないと課題提出に間に合わない事もあったし、デザインを突き詰めたい一心で課題提出前に徹夜する事もよくありました。
服飾専門学校を卒業してもデザイナー・パタンナーの求人ない?
私の実体験からいうと、私が卒業するときは結構新卒募集がありましたが、現在はどうでしょう...以前ほど見ない印象です。
即戦力を求めています。
そしてさらにこの先の事を考えると、アパレルメーカーはデザイナーをあまり置かない方向へ向かっている気がします。
MDと呼ばれるポジションの人がOEM,ODM(簡単に説明すると、デザインの提案をしてくれて作ってくれる会社)を使ってちょちょちょいと、デザイナーの代わりにデザインを決めてしまうという事です。
パタンナーもコンピューターの技術が発達している事など様々な理由から、以前より新卒求人が減っている印象で、新しい技術の開発次第では今後一気に需要が減る可能性が高い職種と言えます。
しかしながら当時と比較し、それを目指す人口も減っているのでチャンスはなくはありません。
服飾専門学校を卒業しなくてもなれる?アパレル専門職
仕事を始めて自分の給料を貰うようになるとわかると思いますが、学費って高かったですよね。
ここで言いたいのは、自分の目指す職業は専門学校で学ぶ必要があるのかをまず考えてください。
もれっちは3年間で450万円くらいの学費を使っています。(新卒の給料でこの金額を貯金するのに何年かかるか考えてみてください)
行かなくてもなれるなら行かない方が良くないですか?(高い学費の出費不要で、給料が貰え、すぐに現場で経験も積めます)
スタイリスト
例えば専門学校を卒業して有名スタイリストの弟子になるパターンをなんども見ているのですが、ぶっちゃけ専門学校行かなくても弟子にはなれますよね...だって弟子って無給だもん............
専門学校卒業したからっていきなり一番弟子になれるわけでもなく、一番下から下積みなので学校いく意味あるのか私は疑問に思います。
どうしても専門学校行きたいなら、その前に弟子やってみて、
それでも行きたいなら通えばいい。(そんな人いないと思いますが...)
高い学費を払って専門学校卒業したけどスタイリスト無理ーってなるのが一番がっかりですよね。
デザイナー・パタンナー
特にパタンナーなどの技術を学ぶなら学校行くメリットは大きいです。
習得に時間がかかり難しい専門技術・知識は学校で習うのが効率がいいです。
VMD、MD、プレスなど
新卒をいきなりそのポジションでとる会社はほぼありません。まずは学校に入るより小さめの会社に入り、例えばMD志望ですと言って教えてもらったりすることから始める方が無駄な出費を抑えながら、近道できると思います。
が......会社選びと積極性がカギとなります。
就職出来る服飾専門学校の選び方
私の通ったESMODはちょっと特殊な学校で、デザイナーとパタンナーになるための教育をする学校でした、とにかくそこに特化していました。
フランスに本校がある国際的な学校で、学校法人でもありませんでした。
当時は、皆勤賞でも留年する人がいるほど厳く、求められるレベルが高かったです。
1年の時の30人のクラスメイトの内3人が留年生でした。
クラスメイトも高卒での入学が10人、他20人は短大卒・大卒・院中退・社会人経験ありと普通の専門学校とは違う雰囲気でした。(もれっちはインテリアデザインの専門学校も卒業している)
高卒でなんとなく来ているような学生はほぼいない、やる気のある生徒ばかりが集まるなかでも、求められるレベルが高く厳しすぎる事から退学者は続出し、卒業時には入学時の半分強くらいしか残っていませんでした。
実際に私の卒業年度は90%程の同級生がデザイナーかパタンナーで就職しました。
ファッションに興味がない人でも知るような有名なブランドに入社した者も何人もいたし、就活時の最終選考がクラスメイトだらけだったりした事もありました。
このように学校選びは大事で、自分がなりたい職業になりやすい学校を選ぶのをおすすめします。
入学担当者に卒業生の就職先を聞きましょう!!
デザイナー・パタンナー志望で私が卒業したくらいの時代でしたらESMODはかなりおすすめでしたが、正直今はわかりません。
私が卒業してまだ10年も経っていませんが、時代と共に学校の方針も変わっているようです。(昔みたいに厳しくなくカリキュラムも多様化)
それぞれの学校の近年の卒業生の就職先とその割合、今の学校を直接見学し学校選びをする事をおすすめします。
ファッションデザイナーになるために必要なスキル・知識
アパレルメーカーのブランドのデザイナーになるなら、あなたはサラリーマンです。
面接官や上司からあなたを部下にしたいと思われるような常識のある人柄、髪型などの見た目の印象が大事な点は他の職種と同じで、高学歴だと大企業から好かれる傾向にあります。
また、デザイナーであれば、アドビのフォトショップ・イラストレーター・インデザインなどが使え、絵が上手というような実践的な技術はあって当たり前で、それに加え以下のような技術と知識はあなたの武器となり、財産となるでしょう。
- ファッションの歴史
- デザイン・ディテールの背景
- 生地・繊維
- 染色・プリント
- グラフィックデザイン
ブランドデザイナーの仕事
まず業界を知らない人は、デザイナーはズバ抜けた才能やセンスがないと......
というイメージが強いと思う。
実際それはあるに越したことはないが、それが本当に必要なのは世界で活躍するトップデザイナーなどごく一部だけで、一般的な美的感覚とデザインの知識が備わっていれば、大衆向けアパレルメーカーのデザイナーならそれなりにやっていける。
実際MDやチーフデザイナーに以下のような指示をもらったりする。
バランス1つで売れたり売れなかったりする事はあるし、こういう小さい変更で前より魅力的なデザインを昇華させることはとてもやりがいがあると思いますが、
一般人の方はおそらく
と思うでしょう。
一応これが全てではありませんがと前置きしますが、(ブランドの規模が大きくなればなるほど)だいたいこんなもんです......